キーワード:法然,浄土仏教,廃助傍の三義,排他主義,包摂主義,多元主義
法然の浄土教に対し用いられる“浄土仏教”という表現に含意される法然浄土教の性格という問題を契機とし、宗教間対話において法然の浄土教がいかなる立場を取るのかということを考察した。宗教学では排他主義・包摂主義・多元主義の3つのカテゴリーを用いた研究が行われているが、浄土仏教の含意を考慮に入れるならば、法然浄土教は一貫性を持たないことになる。これは法然浄土教がその特質として、宗教の定義や宗教間対話の基盤に対する問題提起となること意味するの