唐代は、中国における西方浄土変の歴史において、量的・質的に大きな変化が生じた画期的時期といえる。その唐代の西方浄土変について、現存作例が集中する敦煌莫高窟の壁画と、日本に伝来する当麻曼荼羅とを題材に、その図様の成立と流布について考察する。