APTN(Arts and crafts Portfolio Tablet Notebook)が図画工作における児童の資質・能力(「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力」)の育成に,どのように関与しているか継続研究を行っている。今回は,個の目当ての立て方に焦点をあて,年間授業後半部分で題材との出会いの時間に教師が題材目標を児童に提示し,それを基にしながら児童が毎時間の「本時の個の目当て」を立てAPTNシートに記入するという方式をとった。そして学年末に,「本時の個の目当て」の立て方に関するアンケート調査を実施し,題材目標共有前後の変化を調査・分析することとした。調査の結果,題材目標を共有することで,本時の個の目当ては,より具体的で多面的(目標の3つの資質・能力を意識したもの)となり,学びに向かう力(主体的に学習に取り組む態度)の育成に大きく関与していることが明らかになった。