キーワード:善導、観経、仏身仏土、入滅、大品経、観音授記経 善導の仏身仏土論「報身報土」をめぐる問題の一つに、入滅説に対する所論がある。浄影寺慧遠や吉蔵による『観音授記経』の弥陀入滅説に対し、善導が『大品経』を用いて応じたことに焦点を当てた。善導による『大品経』引用は、単に入滅説に対してのみで無く、弥陀身土の性格を定める上で重要な役割があったことを論究。また、この視点から善導の報身報土説における意義について提示。