2022年9月9日に国連障害者権利委員会が公表した日本政府に対する総括所見(勧告)は、障害者権利委員会が政府報告と市民社会(障害者団体や日弁連等)のパラレルレポートを丁寧に読み込み、政府への事前質問や市民社会との度重なる協議を経て、対日審査に臨んだ過程を示しており、とても丁寧に作成された国連勧告であることを指摘。その内容は、日本の障害者施策が権利条約の基盤となる障害者観や障害の人権モデルから乖離していることを明示し、改革すべき方向性を明確に示した点で評価できるとした。次に、条約の根幹及び精神科医療に関する勧告の2 点に絞って報告している。