明治後期の救済行政を主導した3人の内務官僚の救済観に着目し、3人が構想した救済制度における国家の役割、新たな救済制度及びその方向性を比較分析した。 その結果、救済行政の国家統制を求めた点(共通点)、救済制度の枠組を発展させた点(発展的継承点)、それらを具現化するための手段・方法が異なっていた点(相違点)の3点を見出せた。当時の救済行政は、共通点、発展的継承点に基づいて具現化されていったといえる。