浄土宗で目的とするところは極楽往生であるが、その極楽とはいかなる世界であるのかということを、経典や中国における解釈を通して明らかにした。浄土教以外の解釈では修行階梯によって浄土の優劣を分別するが、浄土教では、すべての衆生が平等に往生できる世界であるとしていることを明らかにし、その平等性を支えているのが阿弥陀仏の本願に対する信仰であることを明らかにした。