道綽『安楽集』における仏土論の特徴として二点が指摘できる。第一には、本願成就の相即無相の仏土とする点であり、相善と無相善の平等性、正法時の往生と末法時の有相(念仏)往生の等同論を主張している。第二には境次相接とする点で、これは宿善すなわち相善の力が微少な凡夫も往生できる浄土である都の主張である。 浄影寺慧遠などは、鳩摩羅什以来の感応思想、機根による優劣に基づいて仏身仏土を論じており、二身論の枠組みを基本として三身論などを論じていったものであるといえる。 しかし感応思想に基づく二身論的枠組みでは、酬因感