善導の尊称について、いまは善導「大師」という尊称を付けるのが一般的であるが、それがいつ始まったのかについて調査をした。法然は「大師」という尊称を付けていたことはないこと、法然滅後すぐの頃から、「大師」という尊称が付けられだしたこと、『善導十徳』には「大師」という尊称が使われているが、法然の尊称の用例から考えると、『善導十徳』は法然の真撰ではない可能性があることを指摘した。