常楽寺所蔵の迦才『浄土論』上巻には多くの削除部分がある。これは書写時のミスなどではなく、一定の法則にしたがって削除されている。その法則とは迦才の教義、主張であり、それにしたがって煩雑な部分が削除されている、ということを論じた。